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去年から一部のクラスで実施している瞑想コースですが、1月は「プラーナ(想い)の自由度」と「愛」の二つの課題についての瞑想を行いました。
つい先日には、愛についての瞑想を行いました。 ヨーガにおける「愛」の概念については、次の3つのようなことが言われています。 ![]() 2.愛は、見返りを求めない 3.愛は、比較しない この3つに基づいて、クラスの瞑想では、自分が今まで体験したことのある「愛のかたち」についての瞑想を行いました。 瞑想の後で参加者の皆さんでシェアリングをしましたが、中には涙なしには聴けないような、それぞれの愛の経験を聴かせていただき、皆さんの豊かで深い感性にとても感動させられました。 ********************* ところで最近、白金台内観研修所の本山陽一先生という内観面接者の方の講義の音声を聞かせていただく機会があったのですが、その中に今回の瞑想にも関係するとても興味深いお話がありました。 そのお話によると、人間の精神的な成熟度は、その人がどれだけ周囲からの愛を汲み取ることができているかと深い関係があるということです。 例えば、うつ状態になるなど精神的に追い詰められるような状態に陥った人というのは、決まって、周囲からの愛を上手く汲み取ることの出来ない状態になっているのだそうです。 愛は、いくら周りから与えられても、本人がそれに気づかなければ、無いのと同じ。 精神的な成熟度が高まれば高まるほど、愛を感じ取れ感謝ができるようになる、と。 だから、すごい人になれば、「体が思うように動く」ってだけで、幸せ。 そんな人にとっては、起こってくるいろんなことがありがたく思える。 ・・・そう考えてみると、自分はなんて未熟なんだろう、と思います。 でもだからこそ、時々立ち止まって、よく観察してみることが大切。 何も難しいことは無くって、ただ、事実を確認していく作業です。 それが瞑想であり、内観であると思います。 私の経験だと、以前一週間の集中内観を行ったときに大きな衝撃を受けました。 それは、自分が成長していくのを、父親がどれだけ喜んでくれていたかが分かったからです。 気づいたときには、びっくりしました。 なぜかというと、普段はそんなに愛情表現をしない父、あまり多く言葉も交わさない父だったからです。 おかしなもので、それまでの私の記憶の中では、父に叱られたり反発したり、そんな嫌な思い出ばかりが残っていたのです。 でも、過去をゆっくり振り返って、言われたことやしてもらったことをつなぎ合わせていくうちに、どれだけ愛されていたのかがしみじみと分かりました。 私にとって、この気づきはとてもありがたく、自分を楽にしてくれました。 逆に言えば、親が子を想うという当たり前のことさえも、こんな風に確認して初めて気づくような、未熟な自分だったのだと思います。 そして、そのようなことが原因で苦しんでいる人が、案外と多いと感じています。 自分が愛されていると分かると、ほっと安心していることができる。 そして、心が温かく、優しくなれる。 本山先生の言葉を借りると、見えるものがすべてがなんだか柔らかく見えてくるような感じです。 ただ、事実をしっかりとみつめていくだけで、自分の過去の記憶の印象が塗り替えられていく。 これってとっても不思議です。 私も本当にまだまだなのですが、でも、以前とは見える世界が全然違って、薄暗かった世界がとても明るくなったように思えます。 人間関係に気を遣うより一人でいた方が気楽で好きだったのに、人に対して親しみを感じられることが多くなって、気疲れしたり苦痛に感じたりすることがあまり無くなってきました。 私の人生を変えてくれたヨーガと、クラスに来て一緒にヨーガをしてくださる生徒さんに、感謝しています。 (写真は、私が以前4年間過ごした、兵庫県北部・但馬の雪景色です。 今頃、あちらでは雪がたくさん降っていると思います。) sachie ![]() ▲
by ramram-yoga
| 2011-01-31 10:44
| 瞑想
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綺麗な言葉と同じように、いい音楽も頭をすっきりさせたり、心を整えてくれると感じます。
頭がごちゃごちゃしているときや、心がもやもやしているときに、いつもバッハの平均律クラヴィーア曲集が聴きたくなります。 聴いていると、頭がスーッとして、ちらかっていた物が元の位置に戻っていくように整理されていって、いつの間にか心が落ち着いていきます。 300年も前に作られたにもかかわらずとても新鮮に聴こえて、何度聴いても飽きない音楽って、すごいですよね。 ものすごく緻密に計算されたような音楽なのに、なぜか聴いていると天にふわふわと昇っていくような気分になります。 個人的には、100年も昔のピアニストですが、エドウィン・フィッシャーの音色がとても好きです。 寒い冬の朝、ちょうど今の時期なんかにぴったりだと、思います。 sachie ![]() ▲
by ramram-yoga
| 2011-01-29 05:09
| music
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![]() ある読書家の人に、おすすめの本を尋ねたら、教えてくれたのがこの本。 この本の著者である岡潔という人はエッセイストである前にとてもすぐれた数学者で、多変数複素関数論という数学の大難問を20年以上かけて解決した人でもあるそうです。 本人曰く、数学というのは人格と深い関係があって、人格的に未熟な人は数学は本当の意味で突き詰めていけない、そうなのです。 そのくらい数学は、究極的には哲学的というか、本人の言葉を借りれば「情緒」という感性がとても大切なのだそうです。 本の内容は、短いエッセイの集まりで、結構すぐに読めます。 ちょっと今まで知らなかったような独特な感性でいろいろなことが描写されていたり、時々はっとするような綺麗な日本語が出てきて思わず引き込まれてしまいました。 中には、この文章を理解するにはまだわたしは不足だなぁと思うような部分も。 でもそんなことも含めてとても魅力的な一冊でした。 何節か、印象に残った文章を・・・。 中学一年生のとき、試験の前夜おそくまで植物の勉強をやり、翌日起きたところ、気持ちがさえないでぼんやりとしていた。 ところが、寄宿舎の前の花壇が手入れされてきれいになり、土が黒々としてそこに草花がのぞいているのが目に入ると、妙に気持ちが休まった。 日ざしを浴びた土の色には妙に心をひかれてあとに印象が残るようである。 ・・・ 心の悦びには、だいたい二種類あります。 一つは生命の充実感がもたらすもの、もう一つは発見の鋭い悦びです。 この発見の鋭い悦びは、まるでなにか砂糖分が体内に長く残っているといった感じの悦びなのです。 ・・・ 数学の目標は真の中における調和であり、芸術の目標は美の中における調和である。 どちらも調和という形で認められるという点で共通しており、そこに働いているのが情緒であるということも同じである。 だから両者はふつう考えられている以上によく似ている。 それにしても、やっぱり読書をよくする人を見ていると、読書はその人を知的にしてくれるんだなぁと思う今日このごろです。 sachie ![]() ▲
by ramram-yoga
| 2011-01-27 17:29
| 本
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![]() 先日、同じく妊娠中のヨーガセラピスト仲間と話していたのですが、お腹に赤ちゃんが宿ってから不思議と、あまりあれこれと考えることが無くなってしまいました。 とても平和で穏やかな時間が流れています。 以前マタニティヨーガ協会の代表である森田俊一先生が、「妊婦さんの時間はゆったりと流れている」と仰っていましたが、その意味がよく分かりました。 そこにいるだで、なんともいえない赤ちゃんとの一体感を感じられる幸せは、今しか感じることのできない感覚だと思うので、大切にしたいと思います。 そのかわり、以前は「こうなりたい!」「あれしたい!」という野心的な感情が結構あったのですが、最近はそういうこともなく、よく言えば穏やかで女性的、悪く言えば(?)向上心がないような感じです。 向上心が無いのとだらけてしまうのは、同じでは無いのかもしれませんが、先日久しぶりに読書をして、最近あまり脳に刺激を与えていなかったんだなぁと思いました。 とても綺麗な日本語で書かれた文章を読んで、脳細胞が反応し始めたというか、活性化していくのがはっきり感じ取れたのでびっくりしました。 その本のことは、また次の記事でご紹介します。 やっぱり、いい言葉に触れたり、綺麗な言葉を話す人の話を聞いたりすると、頭がクリアになっていくんですね。 ・・・ということで、先日知人が沢山貸してくれた本を、読んでいます。 なんでも、いい文章を素読(声に出して読むこと)すると、また黙読とは全く違った脳の活性化が起こるそうです。 早速、宮沢賢治の言葉を声に出して読んでいるところです。 とても気持ちのいいひと時です。 sachie ![]() ▲
by ramram-yoga
| 2011-01-25 09:52
| 本
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迷妄(マーヤー)の暗黒(くらみ)にいつまで眠っているのか ![]() 真実(ほんと)の自分を忘れているね さあ、目をはっきり開けて 悪い夢から覚めなさい 矢のように流れ去るはかないものにしがみつかずに 永遠のいのちの喜びを味わいなさい 悲苦の闇夜(やみよ)からぬけだして 輝く太陽を仰ぎなさい ラーマクリシュナ 「不滅の言葉(コタムリト)」より 今日、ある人からプレゼントしてもらった素敵な言葉です。 sachie ![]() ▲
by ramram-yoga
| 2011-01-12 23:59
| ことば・メッセージ
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![]() 今年初めてのレッスン。 長いお休み後のレッスンの時にいつも思うのですが、ヨーガのレッスンの時間は私にとっても本当に大切だなぁということです。 ひとりで行うヨーガもいいのですが、何人かで一緒にやるヨーガもまた全然違った良さがあります。 それぞれの人が持ち寄ったバイブレーションが合わさっていって・・・。 その中で、自分が自分に還っていく時間。 心穏やかな時間。 大好きな、大切な時間です。 産休に入るまで、あと3ヶ月を切りましたが、1回1回のレッスンを心を込めて行っていきたいと思います。 今日のクラスは病院のスタッフさんへのヨーガレッスンだったのですが、今年初めてのレッスンということで、瞑想では今年一年の思い描きをしました。 今年は何をしたいか、そのためには何をしていくのか。 一年のはじまりって、気持ちも新たになって、いいですね。 sachie ![]() ▲
by ramram-yoga
| 2011-01-07 23:14
| YOGA
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by ramram-yoga
| 2011-01-03 18:00
| YOGA
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