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まだ、ヨーガの哲学を学びはじめて間もない20代の頃。 道端で見た真っ赤なチューリップの花に吸い込まれそうになり、”この花とひとつになりたい”という強い想いがわいてきました。 それを後日、ヨーガの師匠に思い切って尋ねてみました。 優しく慈愛に溢れていながら、一方で修行者の厳しい一面も持ち合わせている師匠は、うっかり愚問をしてしまおうものなら、まるで真剣でバッサリと切られるような鋭いお叱りのお返事が返ってくることもありました。 なので、いつも質問するときにはいつも張り詰めた思いでしていたものです。 「道端で出会った花とひとつになりたいと思ったとき、どうすればいいですか」 という質問に、師匠は優しい口調で、でもはっきりと諭すように、 「その花とひとつになりたいという心を、客観視しなさい。」 そして、その後 「いずれひとつになるからね」 と言ってくださいました。 その時の先生の顔も声も、なんとも言えず優しく愛情に満ち溢れていました。 短いやりとりでしたが、今でもはっきりと覚えています。 何か、私の存在の深い部分にまで届いていくような問答でした。 私は師匠の答えを、以下のように理解しました。 花には本質的なものが顕れ出ている一方で、そうではない性質も含まれている。 それは変化するという性質であり、これは本質ではない。 だから、今一つになろうとするのは、まだ早い。 なぜなら、今目の前の花とひとつになると、本質的ではない変化する性質とも合一することになるから。 本当の性質を見分けることができるようになったとき、その見出した本質と初めて一つになりなさい。 そして今あなたがどうであれ、いずれは必ずひとつになる時がくる。 ******* 今日出会った、この黄色い花。 葉っぱの影に隠れて、人の目に映る事もないところにひっそりとですが、誇らしく咲いていました。 見ているとどうしても、歓喜の姿そのものとしか、思えませんでした。 与えられた場で、与えられた花という姿を表現し切って、いのちを謳歌している。 生命力が花びら一枚一枚に満ち溢れて、花びらの外側にまで溢れ出ているようでした。 今日は、気が付くとこの花と一つになってしまっていました。 ちょっと早まってしまったでしょうか?^^ でも、すべては一つのものの表現と、何の疑問もなくそう思えるのです。 つい先日までの私からは、まったく想像もつかないことですけれど。 花とひとつになったり、また離れたり。 面と向きあって迫っていくというよりは、する~っと横から心を重ね、波長を細かくして合わせていくという感じ。 10年という長い間願っていた分、とうとうひとつになれた時の歓びは大きいものでした。 ひとつになることの歓びのために、私たちはそれぞれの”個”として分離しているのでしょうか。 歓びに溢れる生き方というのは、与えられたこの身体に、生命力を隅々にまで溢れるほど満たしていくことなのだろうと、最近思います。 満ち満ちて溢れ出てくるものが、その人固有の表現となって、それを謳歌する。 私も35歳にして、ようやく人生をかけてやっていくことがはっきりとし始めました。 この世で与えられた役割に、自分の持っているものすべてを出し切って死ぬことができたら、幸せです。 今年は立命の年になりそうです。 さぁやることや課題は山積しています。 1日1日進歩しながら、楽しんでいきましょう^^
by ramram-yoga
| 2017-05-06 00:01
| 最近のいろんなこと
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