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陣痛さん、ありがとう
昨年の秋から、マタニティ・ヨーガのクラスを担当していますが、クラスを始めたと同時に自分も妊娠が分かり、今では妊婦が妊婦を教えるという、なんだか面白いことになってしまっています。
でも、妊婦中の悩みや近況報告など、レッスンに来られた妊婦さんたちといろいろと分かち合えるのも、いいなぁと思います。

陣痛さん、ありがとう_a0118928_22382122.jpgさて、そんなマタニティ・ヨーガクラスに参加してくださっている妊婦さんたちですが、出産予定日が近づいてくるにつれて、一番感じることが、出産に対する「緊張」や「恐怖」になってくるようです。

いつくるか分からない、痛みの想像もつかない、陣痛というものに対して、やはり身構えてしまうようです。

実際私も、その時になってみないと自分がどんな反応をするのか分かりませんが、以前、マタニティ・ヨーガ協会の指導者養成コースを受講したときに、産婦人科医の九島璋二先生というとても素敵な先生が、陣痛についての感動的な講義をしてくださいましたので、今日はその一部をご紹介したいと思います。

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陣痛がなければ、赤ちゃんは生まれません。
陣痛は子宮を収縮させることによって子宮の出口を開き、もっと収縮させることによって赤ちゃんを出すのです。
・・・
陣痛というのはこのように赤ちゃんの味方なんですよ。
だったらこれからは陣痛なんて呼ぶのはやめましょう。
「陣痛さん」と呼びましょう。

                 メディカ出版「自然出産とマタニティ・ヨーガ」より



そして、九島先生は、陣痛さん・子宮に意識を向けて、声を聞こうとすると、次のように聞こえてくるそうです。


「私は子宮です。
 私の唯一の働きは収縮です。
 収縮はエネルギーです。
 私は今妊娠し、ベビーを抱えています。
 きれいな羊水をいっぱいに満たし、その中にベビーを浮かべて育てています。
 時々は可愛くてたまらず、やさしく収縮して抱きしめてしまいます。
 しかし、やがてそのベビーとの悲しい別れの日が来ます。

 予定日が来ると私はベビーを世の中に送り出すために、収縮して子宮口を開きます。
 そしていよいよベビーが生まれる時は、世の中に出て呼吸するのに困らないように、
 収縮するたびに胸を圧迫して呼吸運動を教えます。

 私の不満は、私の主人である貴方が、私に「陣痛」というあだ名をつけて、
 いやな目で見ていることです。
 私は何も貴方を苦しめているわけではありません。
 むしろ私と一緒になって、ベビー誕生に力を貸してください。
 いえ、何も力を貸すといっても、そんなに難しいことではありません。
 私がエネルギーを出して力いっぱい収縮したら「あら、お願い。ご苦労さん」と言って、
 心と体をリラックスしてくれれば、それでいいんですよ。
 そして、ゆっくり息を吐いたり、動きたいように動いてみてください。
 それだけで私の仕事ははかどります。
 まぁ、妊娠中も時々は私に話しかけてください。
 そして私が抱いているベビーともお話してくださいね。
 私達はよい仲間なのですから。
 触ったり、なでたりしていただくと私、本当にうれしいのです。
 それではお産の時にまた会いましょう。
 サヨウナラ」



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陣痛のことを「痛い、怖い」とばかり思うより、こんな風に陣痛を受け入れることが出来れば、お産は恐怖ではなく楽しみになってきますよね。
素敵な言葉に出会えて、感謝です。



sachie
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by ramram-yoga | 2011-02-14 11:01 | マタニティ・ヨーガ
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