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カテゴリ:音楽療法( 4 )
関係性をみつめる~音楽療法学会近畿支部学術大会in大阪参加記録~
先週の日曜日(3/26)は、音楽療法学会近畿支部の学術大会にちょっとだけ参加してきました。

参加したのは、司会のファシリテートのもとディスカッションする参加型のワークショップで、テーマは「関係性」についてでした。
クライエントに対しアプローチを行っていく中で、セラピスト自身はどのように自分の心の動きをみつめていくのか、という面白いテーマだったので楽しみに参加しました。

クライエントの様々な言動に対してセラピスト側の心がどのように反応するかについて、悩みや行き詰まりなどいろいろな発言がありましたが、そこに一石を投じたのは臨床心理を専門とする方々でした。
心理臨床の場では、セラピストがクライエントに対していろいろな感情を抱くことを「逆転移」といいますが、そのようなセラピスト自身の成長課題とも言える部分をきちんと概念化して分類されているところには、私たち音楽療法士も大いに学ばなければと考えさせられました。

ディスカッションの中で神戸女子大学の小原依子先生が言われていたことが印象に残ったのでメモを。

相手のことを本当に理解できることは、ありえない。
「全部を理解することはできなくても、でも、知りたい」という気持ちが大切であり、知ろうとする過程こそが、カウンセリングである。


こんなことを言われていたと思います。
他にもいろいろと考えさせられ有意義な時間でした。

***

a0118928_23174644.jpg講義が終わって会場を飛び出て、すぐに近くのショッピングセンターで待っていてくれた夫と息子のところへ。
泣いていた息子を抱っこして、夫・私・息子3人ともホッ(笑)

会場の近くの生野コリアンタウンに寄って、遊んで帰ってきました。

協力してくれた夫と子どもに、感謝。



sachie
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by ramram-yoga | 2012-03-28 23:20 | 音楽療法 | Comments(0)
対極にある美を見出す
先日4月29日、西宮音楽療法研究会主催の音楽療法の講習会に参加してきました。
講習会では、武庫川女子大学の名誉教授である益子務先生が、“音楽療法における「音楽的要素」”と題して講演をしてくださいました。
今回も、音楽の意義や価値観など核心に迫り、とても興味深く面白い内容でした。


音楽療法では、対象者となる方に合わせて用いる音や音楽を変えていきます。
その時に大切なのは、音に対する美的感覚が育った国や時代によって大きく違い、それをどこまでこちら側が理解できているか、ということです。

例えば、西洋音楽が入ってくる以前の日本は、音の捉え方は全く違ったものだったと言われます。

大雑把に言うと、西洋と東洋の音に対する美的感覚の大きな違いとは、「あるもの」と「無いもの」どちらに目を向けるかなのだ、ということです。

 西洋 → いかに美しい音やハーモニーを生み出すか
 東洋 → 音があることによって際立つ静寂や間合いに美を見出す


明治維新後130年ほどたった現代に生きる私達日本人は、もうほとんど西洋的な音楽になじんでいますが、でもやはり日本的な美意識も持ち合わせていると思います。

私自身は以前、新婚旅行でヨーロッパに行ったとき、歴史があり洗練された建造物や音楽に本当に感動しました。
しかし、その時に思ったのはやはり西洋と東洋の方向性の違いでした。

西洋では、建造物はこれでもかというほど華やかで豪華、音楽も特にオペラは情熱的で本当に心を揺さぶられます。
言ってみれば、心の内にあるものをどれだけ美しくこの世界で表現しきれるか、ということに大きなエネルギーが注がれてきたのだと思います。

それに対し日本は、豪華といってもたかが知れています。
それよりもできるだけ余分なものを省いてシンプルにしていく、自分の熱情や苦悩も表には出さず内に秘める、そのようなことに美を見出す国民なんだと、国外に出て外側から自分の国を見ることで感じました。


また、東洋哲学として代表的なインドのヴェーダンタ哲学では「私とは何者か」と探求していくとき、“ネイティ・ネイティ(これではない、これではない)”と言って周りから否定をしていき、最後に答えにたどり着くという手法をとっています。
これも、西洋と東洋の根本的な世界観の違いなのではと、とても興味深く思いました。



「グレゴリオ聖歌」
西洋音楽も最初は、今のように和音ではなく単旋律で、そこからハーモニーが生まれ、長調・短調という概念が生まれていった → 美的感覚が変容していった



「バッハ・G線上のアリア」
癒しの音楽として、不協和音になる予測がつく、最後に必ず和音進行が解決して終わる、と聞き手が安心して聞くことができるのが条件




sachie
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by ramram-yoga | 2010-05-02 11:42 | 音楽療法 | Comments(0)
音楽の意義
昨日は、音楽療法学会近畿支部の講習会を受けに、和歌山大学まで行ってきました。

音楽療法も、最近はメディアに取り上げられたりもして、認知度は上がってきている分野ではあります。
しかし、肝心の医療現場に入っていくとなると課題は多く、中でも特に叫ばれているのは音楽療法における「EBM(=根拠に基づいた医療)」を確立することです。

その一方、音楽には科学や言葉を超越した何かがある、ということを感じている人も多いと思います。


今回の音楽療法の講習会の中で、緩和ケア(終末期)領域での音楽療法を実践されている堀早苗先生の講義がありましたが、改めて音楽の持つ力について考えさせられました。

講義のまず初めには、フルートとピアノの素晴らしい生演奏。
演奏された「おぼろ月夜」は今の季節にぴったり、会場内に爽やかな春の風が吹き抜けていくようでした。
「アニーローリー」では、なぜかこみ上げてくる涙。
この感動に、言葉での説明や理論は要りません。


緩和ケアにおける音楽療法では特に、患者のスピリチュアルな側面と向き合っています。
自己存在、死、苦しみ、恐怖・・・そんな重い問題に直面している患者様に、音楽で寄り添っていきます。


 「音楽療法とは 音楽の中に共にあること」 


とは、こちらも緩和ケアでの音楽療法を実践されている中山ヒサ子先生の言葉ですが、音楽療法の科学的根拠が求められている今、胸にストンと落ちていく言葉でした。


スコットランド民謡の「アニーローリー」
緩和ケア病棟で、最もリクエストの多い曲の1つだそうです。



ふと、以前音楽療法士として病院で働いていた頃の出来事を思い出しました。
ある時病棟のホールで「故郷」をピアノで弾いていたのですが、ちょうどその曲を聴きながら旅立たれた方が病室にいらっしゃったことを、担当医が後で教えてくれました。
安らかな最期だったそうです。
私はその方とお会いしたことは無かったのですが、その時音楽をその方と共有できたことは、私の大切な思い出のひとつとして胸に残っています。


sachie
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by ramram-yoga | 2010-03-28 19:22 | 音楽療法 | Comments(0)
癒しのメカニズム
「癒しとは、無意識の中にある筋肉の緊張と弛緩である」

これは、先日参加した音楽療法の講習会の中で武庫川女子大学の名誉教授である益子務先生がおっしゃっていたことです。

なんと、人は音楽を聞いている時、意識の及ばないところで筋肉の緊張と弛緩を繰り返しているのだそうです。
少し専門的に言うと、楽曲の和声進行には「緊張」と「解決」がありますが、それに合わせるようにして筋肉が緊張したり緩んだりする。

そしてその、筋肉の緊張と弛緩の繰り返しが、私たちにとって「心地よさ」と感じられるものとなるようです。


こちらも先日のことですが、ストレス発散のためのいろいろな方法がTVで紹介されていました。
遊園地で絶叫マシーンに乗る、滝に打たれる(!)、バンジージャンプ…などなど。

気持ちいいのはその行為自体でもあるけれど、実は心地よさを感じるのはその後にやってくる「緩み」への切り替わりの時、なのだそうです。
緊張と緩みの落差が大きければ大きいほど、得られる快感も大きいのだとか。
なので、もっともっとと強い刺激を求めてしまう時は、自分が知らず知らずのうちに大きなストレスを抱えていないかどうか考えてみることが必要なのかもしれません。

日常的なストレス発散というと、やはり食べること、お風呂に入ること、人によってはお酒や煙草といったところでしょうか。
どれにも、緊張から開放されて「ほっ」とできる、緩みの要素があります。


ところで、ヨーガセラピーも同じ原理が用いられています。
ヨーガのアーサナ(ポーズ)をするときは、間に必ず弛緩のポーズを入れます。
つまり、緊張と弛緩を繰り返し行っているわけです。
しかしヨーガの場合は無意識にではなく、意識的に。
緊張と弛緩を繰り返して心を落ち着かせ、精神面のケアも行っていることになります。
また、ヨーガで感じる緩みには、穏やかな静寂が伴います。

ヨーガなら、お金も要らないし、依存性のあるものでもないので、いいですね。
個人的には、疲れたときに甘いものを食べて「ほっ」とする感覚も、捨てがたいですけれど・笑。


音楽療法講座の中で紹介されいた、従来の和声進行を全く無視した、斬新な曲。
ラヴェルの「ボレロ」 (途中までです。続きをお聴きになりたい方はこちら。)




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by ramram-yoga | 2010-02-02 20:51 | 音楽療法 | Comments(2)