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2017年 04月 28日 ( 1 )
社会的枠組みという視点
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死生観を求めて最近出会い、影響を受けた『死生観を問い直す』『ケア学』という2冊の本があるのですが、なんとこれらの本を執筆された広井良典先生に直接ご教授いただけるという大変ありがたいご縁を知り合いの先生からいただき、今週から毎週、先生が教鞭をとられる京都大学へ学びにいくことになりました。
求めているものに出会えることのありがたさと、いつも学び続けることの大切さを感じています。

哲学的考察から公共政策の研究まで非常に幅広い分野で活動されている先生の今回の講義の大きなテーマは「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」という今まで全く耳にしたことのない言葉でした。

※ ソーシャル・キャピタルとは
社会学、政治学、経済学、経営学などにおいて用いられる概念。
人々の協調行動が活発化することにより社会の効率性を高めることができるという考え方のもとで、社会の信頼関係、規範、ネットワークといった社会組織の重要性を説く概念である。(wikipediaより)

普段、ヨーガ療法士や臨床心理士として臨床を行っている際、いつも相手のパーソナルな部分と向き合い、もう少し幅を広げたとしても家族や職場の人間関係といった、狭い視野でしか物事をとらえていなかった私にとって、ソーシャル・キャピタルの概念は今までほとんど意識したことのない視点でした。
特に伝統的なヨーガでは、どこまでいってもその人個人の内での調和をはかることで、周囲と調和し、そして全体と調和していく、といったものですので、社会的包括的な視点とは全く正反対の観点から物事をとらえているということになると思います。
私自身も、まずは自己を知り、自分との調和を保つことが重要であり、社会情勢やシステム等に個人の幸福はあまり左右されないと考えていた節があり、それだけにこの枠組みから何かを考えることの必要性を感じたことはありませんでした。

講義後広井先生に、今まで自分は個人レベルでしか物事を考えていなかったので、今回の授業でまったく新しい視点をいただいたことを、お伝えしました。
すると、先生は、まっすぐ私の方を見て、”個人の死生観やケアというものも、突き詰めるところ社会組織といった大きな視点からとらえることができなければ、本当の意味で扱っていくことができないのです”と言ってくださいました。
死生観やケアというものを突き詰めて考えていくことと、社会組織や医療経済の在り方を追求していくことと、これまで全くつながらなかった私ですが、その先生のお言葉をいただいて、これは自分に欠けていた視点だったのだということに気付きました。
そのような、優しく静かでありながら、でもしっかりと心に響いてくるような、先生の真摯なご姿勢が、印象的でした。

講義にいらっしゃっていた方々は、政治家を目指す学部生さんや疫学を研究している院生さん、大手メーカーの研究職の方、行政の方、神職の方々、医療関係の方々など多様で本当に刺激的でした。
これからまた、新しい視点が開けていきそうです。





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by ramram-yoga | 2017-04-28 02:34 | 社会的視点