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「チベット旅行記」河口慧海

「チベットわが祖国」に引き続き、チベット関連の本を読んでいます。
著者の河口慧海 (かわぐち・えかい)さんは慶応~明治時代を生きた僧侶で、仏典の原書を求め日本人で始めてチベットの入境を果たした方です。
この本を読むと、そのチベットを求めた何年にも及ぶ旅の、慧海師の息遣いが伝わってきて、とてもエキサイティングで感動的な本です。

a0118928_1215984.jpg中でも何に一番感動したかというと、慧海師の崇高な人間性です。
仏教の根本を確かめたい一心で何年もかけてチベットへ渡るための準備をした緻密さ、
旅先で出会う人出会う人に親切にする愛情の深さ、
どんなに困難に突き当たっても、その中に幸せや心の静けさを見出せる聡明さ、
そして何よりも、決してぶれることのない情熱と純粋さ。
こんな方が生きていた、ということを同じ人間として嬉しく、誇りに思いました。

旅行記には、慧海師が何度か死の危機に直面する場面が出てきます。
あるとき川を渡っているときに急流に飲み込まれて、もう死ぬかもしれないと思ったとき、師は遠のく意識の中で臨終の願を立てます。

「わが本来の願望は遂げられなかったが、わが最恩人である父母と朋友信者のために、もういちど生まれ変わって、仏法の恩に報ずることができますように・・・」

と、自分のことは置いておいて、日本に残してきた家族や友人、信者さんのことを考え願いながら死のうとしていきます。

自分の最期を思ったときにこのような心でいることができる、その清らかさに思わず泣いてしまいました。


本を読み進めていると、慧海師とダライ・ラマ法王の価値観が重なっていくような気がしています。
お二人ともその崇高なお人柄の背景に、仏教への深い理解と実践があることを感じさせられます。


sachie
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by ramram-yoga | 2009-08-03 12:15 | | Comments(0)
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