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心的トラウマの理解とケア
臨床心理士の資格試験に向けて、引き続き関連書物を読んでいます。

今日読み終わったのはこちら。

心的トラウマの理解とケア

金 吉晴 / じほう



PTSDという言葉が広く知れ渡るようになって久しいですが、このような病気の発症の原因となる心的トラウマ(外傷)を受けた方に対する専門化向けのガイドラインです。

心的トラウマと一言に言っても、今回の熊本地震のような自然災害や、地下鉄サリン事件などの集団毒物汚染事件、JR福知山線脱線事故のような過失災などの中~大規模なものから、虐待、性暴力被害、DV、いじめ等の個人レベルでのものまで多岐にわたり、それぞれに症状の出方の特徴や介入の仕方が少しずつ違ってきます。

そのあたりのことがよく分かると同時に、執筆された先生方の熱意が伝わってきて読み終わった後にある種の感慨が残りました。



心的トラウマを受け、外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する人にはいくつかの共通する特徴があります。

●侵入症状(再体験)
 その出来事が自分の意思とは関係なく繰り返し思い出される
 出来事についての苦痛な夢を繰り返し見る
 当時感じた強い心理的苦痛を反復して体験する

●回避・麻痺症状
 その出来事と関連した思考・感情および場所・活動・人物を避けようとする努力
 出来事の重要な場面を思い出すことができない
 生活における重要な活動への無関心
 感情が乏しくなる
 未来に希望が持てない

●過覚醒症状
 入眠できない、夜中に目が覚める
 怒りっぽくなる
 集中力の低下
 過度の警戒心を持ち、過度に驚いてしまう



心的トラウマを受けた後に生じるパニックや悲嘆反応は、“異常な事態に対する正常な反応”であり、おかしいことではありません。
しかし、上記のようなPTSD症状が出ている場合には、やはり何らかの形で専門家の助けを借りる必要が出てくることになります。
PTSDの治療体制は、わが国では地下鉄オウムサリン事件があった頃から少しずつ確立されてきているようです。
また、関西では阪神淡路大震災があった関係で、トラウマケアに関する専門家が多い地域でもあります。
私の通っていた兵庫教育大学大学院でも、児童虐待、大規模災害、大規模事故、DV被害など様々なトラウマに対して専門的に研究・実践されている先生方がおられ、トラウマ・ケアについて学ぶことができました。


心的トラウマを受けた人が、どの専門機関にアクセスするかはとても重要なことだと思います。
それぞれの医師の、言ってみれば得意・不得意がやはりどうしてもありますので、例えばあまりにトラウマに関する知識や治療経験のない医療機関にアクセスすると、なかなかニーズにあった治療を受けることができないのも、また事実だと思います。


兵庫県では、兵庫県こころのケアセンターでしたらトラウマ・ケアを専門とする先生方がいらっしゃいます。
こちらで実際に治療を受けるかどうかは別としても、相談することで何か有益な情報が得られるのではないかと思います。
心的トラウマを受けている人たちが、少しでも適切なケアを受けることができますように。
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by ramram-yoga | 2016-07-26 01:12 | | Comments(0)
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