昨日の続きです。
人からグサッと弱点を突かれた時のこと。
それ以降、気持ちがどんよりとはしていたのですが、自分が落ち込んでいたことを意識化できたのは、それから半日以上経ったその日の晩。
好きな音楽をかけ、ハーブティーを飲みながらほっと一息ついていた時でした。
感情というのは身体感覚と未分化であり、“もやもや”とか“どんより”、“いらいら”など、まずはそのような形容詞であらわされるような状態で存在しています。
それが“私は怒っている”、“悲しい”、“嬉しい”、“切ない”など、動詞として表されるような理性的な捉え方ができるまでにはラグがあるわけであり、もしかして大半の感情とは、このように認識されることなく過ぎ去っていくのかもしれません。
そのような、言葉という少々粗雑な手段で捉えきることのできない繊細な感情に寄り添い、包み込んでくれるのが、同じく非言語的な音楽なのだと思います。
テンションが高いときは楽しい曲を、フラストレーションがたまっている時はロック調の曲を大音量で。
憂鬱なときはトーンを落とした静かな曲、ショックを受けた時は絶望的な曲を。
誰でも、それぞれ、無意識的に選んでいるのだと思います。
またそのことは、非言語的に自分の感情と向き合い、癒していくプロセスなのだと思います。
今晩、私の心に寄り添ってくれたのは、この曲でした。
ショパンのノクターン8番、アシュケナージの演奏で。
今のあなたに寄り添ってくれる一曲は、どんな曲ですか?