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風邪の効用
「風邪の効用」 野口晴哉著

週末はちょっとしたイベントが連続し、また先週病気をした息子の看病の寝不足もあったのでしょう、帰宅した翌日の昨日、待ってましたとばかりに38℃近くの熱が出て、昨日は1日寝込んでいました。
今朝は熱も下がり、すっきりと回復しました。

それにしても身体って、面白い。
病気になる時とは、よく考えてみると決まって、何か心身にストレスがかかった後その緊張が少しゆるんで、「ホッ」としたタイミングであることが、多いような気がします。
ということは、熱や疲労に関連する身体症状は、ある程度身体が緩んでいないと、出てこないものなのかもしれません。

これは、今年受け始めた鍼灸治療を受けていても、感じることです。
鍼灸治療では、いつも身体全体のバランスを整えるような施術をしていただくのですが、終わった後すぐスッキリと元気になるというよりは、まずは疲れやだるさのようなものが、どんどん出ていきます。
そして、ひとしきりそれらが出た後、すっきりとした爽やかな身体感覚がやってきます。

このような経験から、思うのです。
疲れや熱が出るような身体というのは、優秀な身体なんだと・・・。
逆に、緊張してキンキンに身体が張り詰めていると、疲れを出す余裕さえも無くなってしまいます。

よく、ストレスフルな心身状態の方の特徴として、身体の感覚に鈍感である「失体感」が挙げられます。
確かに、鈍感さもあるのだと思います。
しかし、それだけではなく、実際に出てくるはずの症状が出る隙もないほど、身体が柔軟性を失ってしまっている状態だと考えることもできるのではないかと思います。
例えば、もっと疲れていてもいいはずなのに、疲れが出てきていない。
もっと痛んでいいはずなのに、痛みが出てきていない。

これは、感情にも同じことが言えるのではないかと思います。
悲しいはずなのに、あまり悲しくない、涙が出ない。
もっともっと、しんどいはずなのに、あまり感じられない。

身体感覚も感情も、心身にある程度のしなやかな柔軟さがないと、受け止めることができないからだと思います。
余裕の無い心身においては、「感じないようにする」という状態さえも、生命を維持するための身体の防衛反応なのでしょう。

従って、身体に生じることはすべて、一個の生命としてバランスが整うために起こってくるのだ、と感じます。
だから、たちまちには「不快」と感じる身体症状も、きっと、身体を助けてくれているのだと。
そう思うようになると、身体がとても愛おしく思える今日このごろです。

疲れが出るからだは、優秀なからだ。
不快症状を感じ取ることができるからだは、素直なからだ。



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前置きがとてつもなく長くなってしまいましたが、この本の著者の野口先生とは、あの有名な野口整体の創始者です。
野口先生によると、風邪は偏り運行修正や潜在的偏り疲労の調整を行なう、自然の整体法なのだそうです。
風邪を引かない人とは、本当に丈夫でその生活が身体に適っているか、それとも適応感受性が相当鈍っているかのどちらかなのだそう。

病気の中で、私たちにとって一番身近で当たり前だと思われている風邪。
しかし、野口先生の仰るには、一番分からないのもまた、風邪なのだそうです。
風邪の奥深さ、そして、生命の働きの巧妙さにうーんと唸らされてしまう一冊です。



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by ramram-yoga | 2013-12-10 14:08 | | Comments(0)
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