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意識と本質
「意識と本質」井筒俊彦著

ずっと挑戦したかったこの本、最近ある方より改めて推薦していただいたおかげで、読み終えることができました。

最近多大な影響を受けた澤瀉久敬先生のご著書「哲学と科学」「健康を考える」「医学概論」Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ部作を立て続けに読んだ後で読んだこの本ですが、どちらの先生も物事の本質について様々な思想の比較考察を突き詰めて行っているのは同じですが、澤瀉先生はそれを、主に哲学的思想を取り上げ、生命としての人間存在に迫り、生きていく上での姿勢についてのリアリティ溢れる示唆があったのに対し、井筒先生のご著書は、宗教的思想の観点から、人間存在を飛び越えて究極の本質論に迫っていく、という点で、非常に壮大で深遠でした。

本書のテーマとなっているのは、どの宗教哲学の中でも最終的なターゲットとなっている絶対者、あるいは仏教でいうところの「空」であり、これを本書では「絶対無分節」と呼ばれています。
この絶対無分節をどのように解釈し、到達に向かっていくかについて、様々な宗教哲学においての本質論がとりあげられ、それぞれを比較考察しながら展開していきます。
特に禅における無分節の説明の部分などは難解で、浅い理解しかできていないと思うのですが、浅いなりに非常に読みごたえがあり、いろいろと考えさせられた一冊でした。
また、著者の井筒先生はイスラーム学者でもいらっしゃいますので、イスラーム哲学における本質論についても触れられていますが、これがまた興味深いものでした。

絶対無分節を表層意識に取り込むことについて、このように文章化された書物があったのか、ということにまず驚きました。
また、東洋哲学とひとまとめにするにはあまりにも多種多様な宗教的・哲学的思想があり、その中で偶然か必然かヨーガと出会って今までやってきた自分の立ち位置について考えさせられた一冊でもありました。
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by ramram-yoga | 2013-06-02 07:31 |
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