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5月27日。
写真はマナサロワールのキャンプ地から見えるカイラス山です。 5:00起床、6:30ベッドティー。 7~9時ヨーガ行。 サガに次いで今回が2回目の行です。 お師匠様の講話を聴いた後、今日は諸感覚器官に惑わされない純粋意識(チェータンヤ)について瞑想をほどこしました。 朝は川が凍ってしまうほど寒いのですが、やがて朝日がお師匠様の写真を照らし、とても美しい光景の中での瞑想となりました。 行の後、朝食。 食事テントの中は、こんな感じです。 過酷な旅の中少しでも和やかで楽しい雰囲気を、との計らいなのか、テントの中は「おでん」や「営業中」などとてもにぎやかです(笑) また食事時にはいつも、ipodから木村先生セレクトのジャズやカーペンターズが流れ、これらの音楽も今回の旅のいい思い出になりました。 思い出の音楽といえば、もう2つあります。 ネパール人のポーターさんとチベット人のタクシードライバーさんたちとお別れをするときに向けて、毎食時歌って練習をしていた「北国の春」と「昴」です。 この2曲もチベットの思い出の曲となりました。 それにしても、チベットとこの2曲、かなりミスマッチです。 13:00昼食の後、14:30~マナサロワール湖のほとりにてプージャを行いました。 このプージャで、木村先生に一年前に亡くなった祖母の遺骨を清めていただきました。 その日は抜けるような青空で、白い砂浜と、木村先生の白い衣装と、祖母の白い骨が太陽に照らされてとても眩しくて、その中で先生が祖母の遺骨にマナサロワールの聖水をかけながら大事に大事に清めてから湖に散骨してくださいました。 私はそれを見ながら、祖母の存在が無限に広がっていくような感覚を覚え、感動の涙が止まりませんでした。 私の魂も昇華していくような言葉には表し難い歓びを感じ、このマナサロワールでの時間は一生忘れがたい体験となりました。 続いて、マナサロワールでの沐浴。 水着に着替えて湖に入ったのですが、入ってみてそのつめたさにびっくりしました。 一歩足を踏み入れるごとに、身を切られるような冷たさで声も出ません。 それと同時に母なる大海原にわが身が包み込まれていくような気がしました。 頭まで3回つかって身を清めましたが、息もできないほど冷たく正直お祈りどころではありませんでした・・・。 さて。 沐浴を終えてテントに戻ると予定が急遽変更し、マナサロワールにもう一泊する予定だったのが今日ダルチェン(カイラスのベースキャンプ)に向かうことになりました。 何でも、次の日になるとインド人の巡礼者団体が90台のランドクルーザーで360人もやってくるらしく、そうとなるとカイラス巡礼中に乗るラバの確保が困難になるとのこと。 私達のチベット人ガイドのカンソンさんがラバ確保の交渉に出かけ、(多めのお金をちらつかせて)無事私達の人数分を確保して帰ってきてくれました。 若干29歳のカンソンさんですが、日本語も堪能でとても頼もしいガイドさんです。 大急ぎで荷造りをし、テントをたたんでマナサロワールを後にしました。 ダルチェンには宿泊施設があり、私達はそこに一泊して次の日から3日間かけてコラ(カイラス巡礼)することになります。 宿泊施設には毛布がありますがとてつもなく埃っぽく、結局持ってきたシュラフで寝ました。 トイレも部屋にありましたが何と鍵がかかっていてドアが開きません(なぜ?)。 なのでトイレは結局、外にポーターさんたちが建ててくれたトイレテントでしました。 そんなこんなでしたが風がない分、テント暮らしが長かった私達にとってはちょっとほっとできる一夜でした。 ダルチェンからはカイラス山が目前です。 その日の夜は晴れ渡った空に満月が浮かびました。 言い伝えによると、満月の夜の午前0時に、カイラス山頂からマナサロワールに一筋の赤い光が指すのだそうです。 そしてシヴァ神がカイラス山よりマナサロワールまで降りてきて水浴びをするのだとか。 満月の光に照らし出されたカイラス山は幻想的で、しばらく見入ってしまいました。 今思い出してもあの夜は、何か不思議な夢を見ているようなひと時でした。 (つづく) sachie
by ramram-yoga
| 2010-07-16 00:01
| チベット聖地巡礼2010
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